No.17

[京都府]

光と風景を暮らしに取り込んだ家

京都の古い町並みが残る閑静な住宅街の中に建つ2階LDKの住まいです。
西側の壁にはご夫婦で使っていただけるカウンターデスクを設置しました。
幅約4m。ブビンガというアフリカ産の木の一枚板で製作しています。

栗の無垢フローリングに漆喰塗りの壁、キッチンは窓に向かってオープンにレイアウトし、
背面には家電や食器まですっきり収まるパントリーを設置。
家具や設備を造作で仕上げたシンプルで機能的な住まいを目指しました。

リビングスペースの床からフラットに続くデッキバルコニーも魅力のひとつです。
床、デッキ、格子、そして奥に望む風景と庇のバランスが絶妙。
窓から見える民家の屋根がどれも瓦葺きなのも京都ならではです。

玄関を入ると、住まいの奥まで見通せる長い廊下。
左手に洗面室とバスルームがあり、大きなウォークインクロゼットも設置しました。
昼間は照明を点けなくても明るい2階とは異なり、1階は程よく影が残る落ち着いた雰囲気。

(左)木とタイル、深めの実験用ボウルを組み合わせて製作した洗面化粧台。
(中央)トイレの手洗いキャビネットもオリジナルで。
(右)キッチンももちろんオリジナルで製作。オープンな収納が使い勝手抜群です。

(左上)ステンドグラスの玄関照明がいたや工房で建てた証。
(右上)キッチンの壁面にもモザイクタイル。
(左下)カウンターデスクでは新聞を読んだりパソコンで調べ物をしたり。
(右下)休日は珈琲を入れてゆったり。

シンメトリーのデザインが美しい、室内同様、落ち着いた雰囲気の外観デザインに仕上がりました。
大きく前方に迫り出した庇が特徴で、格子で仕上げたバルコニーの手すりも印象的。京都の町家を連想させます。