No.23

[京都府]

生垣を介して光が注ぐ吹き抜けの家

十字にデザインしたバルコニーの手すりや薪ストーブの煙突、手入れが行き届いた植栽が道行く人の目を引くファサード。
緩やかに傾斜するガルバリウム鋼板の屋根に深い軒、重心の低さが落ち着く外観になりました。

室内は広いLDKに大きな吹き抜け、南側の窓から光が注ぎ、南北に風が抜ける心地いい空間になっています。
このお家の3軒隣にいたや工房が10年前に建てた家があり、「ずっと好きで気になってたんです」とご依頼いただきました。

床はクリ、天井はスギ、柱がヒノキでキッチンの正面がバーチ。
いたや工房がオリジナルで製作したステンレストップのアイランドキッチンが住まいのシンボルに。
背面のカップボードや戸棚もクスノキを使って造作したものです。

(左)大きな吹き抜けに薪ストーブ、生垣を介して優しく光が注ぎ込むリビングスペース。
(中央)シルエットの美しさにこだわった木組みのリビング階段。
(右)吹き抜けに面した2階のフリースペースには造り付けの本棚を。

(左)洗面スペースと脱衣スペースを分けて配置。洗面化粧台もオリジナルで製作しました。
(中央)ご主人の希望でトイレ内に小便器を設置しています。
(右)2階のトイレの横にはモザイクタイルの手洗いコーナーも。

(左上)玄関ポーチの照明はマリンランプをセレクト。
(右上)キッチンには革シェードのペンダントランプ。
(左下)リビング階段は踏み板を一枚ずつ壁に固定しています。
(右下)キッチンの側面にマガジンラックを作りました。

玄関ポーチから続く洗い出しの土間がなんとも涼しげ。
天井と軒天を一体にしたことで奥行きも感じられます。
引き戸を開けると向かいの家まで見通せ、アプローチの両側から覗く植栽が季節の移り変わりを教えてくれます。